2013年4月26日金曜日

農業用水利用し発電 南阿蘇に会社

・-----読売新聞、2013/04/24

------小水力発電ニュース------
 南阿蘇村の農業用水を利用する「南阿蘇水力発電株式会社」が発足し、前田和幸社長らが23日、同村役場で記者会見した。2014年中に稼働し、年間に、一般家庭260世帯分にあたる130万キロ・ワット時を発電し、九州電力に売る予定。国の再生可能エネルギー固定価格買い取り制度が昨年始まって以来、小水力発電による売電は県内で初めてになる。

 同社によると、企業や個人が株主になり、3月、資本金800万円で法人登記。NPO法人「くまもと温暖化対策センター」が事務局となり、本社は同村内に置いた。

 発電用の水は、水路を管理する久木野村土地改良区に使用料を支払い、農業用水路から取る。約40メートルの高低差を利用し、延長930メートルの圧力管内を通した水で最大出力198キロ・ワットのタービンを回す。

 総事業費は3億6100万円で、7月、発電所建屋などを着工する。売電により年間約4600万円の売り上げを見込む。県は、施設の基本設計料400万円を負担した。

 近く、一般の出資者を募集する。小口出資者への配当は金銭ではなく、村特産のそばなど農産品とすることも検討している。

 長野敏也村長は会見で、「再生可能エネルギーへの関心が高まるなか、小水力発電が行われることは村の活性化につながる。全面的に協力したい」と述べた。


転載元
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kumamoto/news/20130423-OYT8T01440.htm