2011年9月3日土曜日

小水力発電:ため池を農村発電所に 実証実験、五所川原で来春までに/青森

-----毎日新聞、2011/09/02

------小水力発電ニュース------

◇県土地改良連「エネルギーの地産地消を」 流水の落差、勢いを利用

   県土地改良事業団体連合会(青森市)は、農業用のため池を活用した「小水力発電」の実証実験を来年春までに行う。ため池から流れる水の落差や水流の勢いという、わずかなエネルギーを無駄なく電気に変える次世代の「農村発電所」で、ため池の活用は全国でも例がないという。同連合会は「全国のモデル地区になり、今後の未利用エネルギーの利用拡大の道標を目指したい」と意気込んでいる。【山本佳孝】

   同連合会によると、ため池は県内に大小約2000カ所ある。昨年7月、発電に適しているため池の調査を行い、水位が安定しているなどの理由から五所川原市神山にある長橋溜池(ためいけ)(満水面積32・5ヘクタール)を対象に選んだ。

   ため池の水位と水田への放水位の有効落差(約5メートル)を使って水車を回し、発電する。普通の水力発電ダムと同じ原理で、小型にしたようなものだ。ため池から取水した農業用水が流れる「底樋(そこひ)」という管(直径約1メートル、長さ約40メートル)の出口に水門を設け、底樋を満水状態にするなどの改修を行って発電効率を高める。

   発電は田んぼのかんがい期(4月末~9月上旬)の期間限定となるが、12キロワットの発電が可能で期間中、計4万キロワット時の発電が見込める。一般家庭7軒分の年間消費電力に相当するという。

   事業は農林水産省の「低コスト発電設備実証事業」を活用し、3000万円の補助を受けて行う。今秋に改修工事を行い、来年3月までに実際に発電できるかの実験に着手。問題がなければ5月に正式稼働する計画だ。

つづき
http://mainichi.jp/area/aomori/news/20110902ddlk02040060000c.html


別記事
http://j-water.blogspot.com/2011/08/blog-post_25.html