2011年9月1日木曜日

小水力 水車で発電、環境への負荷少なく安心/北海道

-----苫小牧民報、2011/08/31

------小水力発電ニュース------
札幌市藻岩浄水場の小水力発電設備
   札幌市の藻岩浄水場。豊平川上流から引き込んだ水がパイプの中を通り抜け、水車を勢いよく回す。ゴーと辺りに響く発電機の音。阪庄司場長は「故障もなく、安全、安心して使える電力です」と、小水力発電の実力を誇らしげに説明した。

   同浄水場が小水力を先駆的に導入して27年になる。現在の発電機は2007年に運転を開始した2代目だ。最大出力は400キロワット。同浄水場と 隣接する水質試験所、水道記念館の3施設で使う電力の9割以上を賄い、余剰電力は北電に売却する。小水力導入の経済効果(コスト削減額)は年間約800万 円に上り、「温暖化をもたらす二酸化炭素を出さず、環境対策にも一役買っている」と話す。
   日本の年間降水量は世界平均の2倍近く。勾配が急峻(きゅうしゅん)な河川も多く、世界に冠たる水のエネルギー資源の宝庫だ。国内では古くからダ ムによる水力発電が盛んで、原子力や火力に次ぐ主要電源。しかし、巨大なコンクリート構造物で河川をせき止める既存の方法は、川の生態系破壊など環境面で 問題も抱えている。
   一方、新エネルギーに扱われる出力1000キロワット以下の小水力発電は、用水路や小川、水道施設などに水車を設置し電力を生む。ダムのように河 川を分断せず、環境に大きな負荷を掛けない。発電量は少ないが、高低差の水の流れから常にエネルギーを取り出せる。天気に左右されがちな風力や太陽光と比 べ、安定性に優れているとされ、この点も注目されている。

つづき
http://www.tomamin.co.jp/kikaku/11/denryoku/denryoku0831.html

藻岩浄水場水力発電所(小水力発電データベース)
http://j-water.jp/database/detail.php?no=44