2013年5月31日金曜日

千枚田の水路に小水力発電装置 愛知

・-----東日新聞、2013/05/28

------小水力発電ニュース------
常時200ワット発電可能『棚田保存対策にも活用』
 愛知県は、新城市四谷の千枚田に湧き水を利用した小水力発電施設を設置した。農業用水を利用した発電装置は県内初で、付近のトイレ照明や浄化槽電源に使用し、棚田の鳥獣害対策への活用も検討している。6月1日に、大村秀章知事や穂積亮次市長などが参加して完成式を開く。
 四谷の千枚田は、湧き水を利用して農業用水として棚田へ水を送っている。発電施設は、棚田へ送る配水管を分岐させて装置に水を通し、水圧でプロペラが回転して発電する。平均で毎秒10リットル前後の流量があり常時200ワットの発電が可能で、装置は最大で1キロワットの発電力がある。
 発電した電力は、棚田を見渡せる「ふれあい広場」のトイレ照明と浄化槽の電源として利用。5月中旬から試験運転を始めており、今後は棚田を保存するため、鳥獣害対策の防護ネットへの活用も検討している。
 県は今後、豊田市のダムにも発電装置を設置し、売電していくことも検討中。本年度中には新城市作手へ、農業用水を利用した発電施設を設置することが決まっている。新城設楽農林水産事務所建設課の宮林和男課長は「環境保全に力を入れる地域への設置に意義がある。さらなる普及につなげていきたい」と語った。
転載元
http://www.tonichi.net/news/index.php?id=29555