2011年8月31日水曜日

小水力発電 再生エネの注目株 確実性強み、コツコツ自給自足

-----産経新聞、2011/08/30

------小水力発電ニュース------

  節電の中、発想の転換として注目を集めているのが「小水力発電」。河川や農業用水などのわずかな高低差を利用して電力を生み出し、「自給自足」す る。雨量が確保でき、多数の水系がある日本は適地が多いとされ、関西広域連合も導入する方針を決めている。太陽光や風力に比べて発電技術は確立しており、 再生可能エネルギーの牽引(けんいん)役として期待できるという。

  ◆渡月橋照らすLED

  8月5日、千葉市美浜区で開かれた「小水力発電」をテーマにしたセミナー。中小の建設業、機械メーカー、研究機関、自治体などから150人以上が参加し、会場は満員。主催した公益財団法人千葉県産業振興センターは「これだけの人が集まるのは珍しい」と関心の高さに驚く。
  全国小水力利用推進協議会によると、現在、全国に出力1千キロワット以下の小水力発電施設は約500カ所。京都・嵐山の観光名所、渡月橋で歩行者の足元を照らす60基のLEDライトは橋の下、桂川に設置した出力5・5キロワット発電機が生み出している。
  平成17年に地元企業などでつくる嵐山保勝会が3400万円を投じて設置。余った電力は売電し、維持管理費に充てている。同会理事の吉田憲司さんは「京都議定書を考慮し、電力供給を受けるより自分たちでつくりだそうという話になり、小水力発電を選択した」と説明する。
  群馬県嬬恋村では、農業用水の約1メートルの落差を利用し、出力30ワットの発電機を設置した。延べ10キロの農業用電気柵に電気を送り、イノシ シから農作物を守っている。また、川崎市上下水道局では、浄水場から配水池に流れる水の力で水車を回して発電、売電している。近隣の小学校が環境学習に訪 れることも多いという。7月下旬には2府5県から成る関西広域連合が導入方針を決め、新エネルギー勉強会で具体策の検討に入った。

つづき
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/world/ecoscience/snk20110830115.html