2011年8月26日金曜日

再生エネルギー・現場からの報告:/4止 小水力発電 ネックは高額初期費用

-----毎日新聞、2011/08/26

------小水力発電ニュース------
 ◇供給安定、急流多い日本で潜在力

湧き水が豊富な長野県茅野市の八ケ岳山麓(さんろく)。年中ほぼ一定の水量が小川となって別荘地を流れ、下流では農業用水にも使われる。丸紅は昨年6月、この小川の途中に3億円かけて小水力発電施設をつくった。
設備は広さ70平方メートルの建屋に水車が一つ。上流で取水した毎秒0・5立方メートルの水を、65メートル下にある水車に落として、最大出力 260キロワット(500世帯分)の電気をつくる。発電所のそばで温泉旅館を営む荻原高年さんは「環境への負荷が少ないことが観光客にアピールできる」と 歓迎する。
00年に参入した丸紅は茅野市など計六つの小水力発電施設を運営。大西英一電力事業チーム長は「山が急峻(きゅうしゅん)で流れの急な川が多い日本は潜在力が大きい」と話し、20年までに全国30カ所での事業化を目指す。

「東京ディズニーランド(TDL)や家庭で使う水は電気も起こしています」。千葉県水道局の妙典給水場(市川市)は08年から、市川・浦安市内の 上水道を利用した水力発電を始めた。TDLや家庭に送る水道水の水圧を使って水車を回し発電する仕組みで、得られた電力(年128万キロワット時)を自家 消費している。
発電施設は東京電力子会社の東京発電が運営。小水力発電よりさらに小さい妙典給水場のような発電施設は「マイクロ水力」と呼ばれる。設備投資額は 主流の出力100キロワット級で4000万円程度。電力会社への余剰電力の売電価格は現在1キロワット時当たり8円程度で、投資回収には10~15年かか る。

つづき
http://mainichi.jp/select/science/news/20110826ddm008020154000c.html