2010年3月28日日曜日

未利用エネルギー助成申請ゼロ 県、小水力発電の普及強化

未利用エネルギー助成申請ゼロ 福島県、小水力発電の普及強化
-----福島民報、03/28




 地球温暖化防止を目指し福島県は平成21年度に新たに未利用エネルギー導入への補助制度を始めていたが、初期調査に着手する民間団体からの助成申請が年度末の27日現在でゼロ件となっている。小水力発電など新たな未利用エネルギー導入が進んでいない状態が明らかになった。県は22年度に策定する新たな「うつくしま新エネビジョン」に未利用エネルギー導入の数値目標を掲げる予定。しかし、数値を達成するには小水力発電などの普及がポイントになるため、早急に県内各団体への導入促進策を強化する。
 県は21年度当初、小水力発電などの初期調査に着手する民間団体から複数の申請があると見込み、モデル事例の構築を狙っていた。未利用エネルギー活用の先行事例になれば視察や観光客を誘導でき、地域活性化にもつながる可能性もあった。
 ところが、申請団体はなかった。理由について県は、市町村と連携した効果的な啓発が不足し、資源活用や地域振興などのメリットが伝わらなかったとみている。また、県民に未利用エネルギー活用が浸透していない現状から、水利権をめぐるトラブルの発生などを懸念したことも想定されるという。
 ただ、一部には協議会設立を検討するなど、導入に向けた動きもあるため、県は22年度、市町村との連携を強化して民間団体への導入を働き掛ける。新たに民間団体対象の説明会も開く。
 一方で、新たなビジョン策定に向けた実態調査を行い、小水力発電や温度差エネルギーによる発電が可能な地点を把握することにした。発電可能量を推計し、ビジョンの数値目標に反映させて導入促進の施策を進める。


(2010/03/28 08:45)


------小水力発電ニュース------