2010年3月17日水曜日

鶴岡・小真木原に小水力発電実験用水車設置・山形

鶴岡・小真木原に小水力発電実験用水車設置 自然エネルギー活用へ・山形-----庄内日報、3/17




農業用水路の水流を活用した小水力発電(マイクロ水力発電)の実験用水車が鶴岡市の小真木原公園内に設置された。同市の委託で鶴岡工業高等専門学校が設置したもので、水量や流速と水車の回転数の関連性などのデータを収集するとともに、自然エネルギー活用について市民への意識啓発の役目を担う。

 実験に使用しているのは、丹省一鶴岡高専名誉教授が開発した「オープンクロスフロー型水車」。ステンレスとアルミで作られており直径1・2メートル、幅 0・25メートル。コンクリート製の台座に取り付けられている。設置場所は小真木原公園内の朝暘武道館前を流れる農業用水路で幅約1メートル、落差約0・ 7メートル。水車は今月11日に設置された。

 丹名誉教授によると、今回の実験は発電量などを調べるものではなく、季節によって変わる用水路の水量や流速、水車の回転数などを計測し、小水力発電の効率的な運用と活用策、課題などを探る。

 また、水車には自転車の発電機と点滅式のライトが設置されており、小水力発電の様子を市民に伝えることで、自然エネルギーの活用と環境保護を啓発する目的も兼ねているという。

 毎朝と夕方、水車の見回りをしているという丹名誉教授は「一番の課題は水路を流れてくる葉っぱや木の枝、ごみなど。特に木の枝が台座と水車の間に挟まりやすく、水車の動きを止める原因となっている。他県の実験では水車の前にごみ取り用のネットを仕掛けたら、ごみがたまりすぎて水路があふれたこともあるようだ。何か良い方法を考えなければならない」と話した。

 また、「水車の中心には大きな空洞がある。本来ならもっと大きな水車を製作して空洞に橋を架けようと考えたデザイン。水車をくぐる(使う)ことで明るい未来へ通じるという意味を持たせたかった」と話した。


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