2012年5月22日火曜日

電力不足で期待高まる「小水力発電」 自治体が導入に向けて動き出す

・-----ヤフーニュース、2012/05/20

------小水力発電ニュース------
 再生可能エネルギーの1つでもある「小水力発電」は、河川や農業用水、上下水道などを利用して発電する小規模な発電方式のこと。全国小水力利用推進協議会によると、河川や農業用水などを利用して発電する、出力1,000キロワット以下の水力発電を、小水力発電と呼んでいる。
 小水力発電は大規模なダムなどの開発をともなわないため、環境にやさしく、初期投資が少なくて済むのが特徴。私たちの周りにある農業用水路のほか、ビル の循環水や工業用水、上下水道施設、一般河川など、水の落差と流量があればどこでも発電できることから、自治体が中心となって開発する動きがみられる。
 岐阜県では、小水力発電可能地について調査を行い、その結果を4月26日に公表した。それによると、通年通水に対応できる農業水利施設のうち、流量や落 差から算出した発電出力が1キロワット以上見込める発電可能地が33カ所あり、その合計が2,300キロワットになると試算した。これは、一般家庭 1,600世帯分に相当する。今年度は中津川市加子母小郷地区で、平成26年4月の供用開始を目指して工事に着手するという。これにより、220キロワッ トの発電出力を見込む。また、郡上市石徹白地区と中津川市西山地区で、事業化に向けた基本設計を実施すると発表している。
 また神奈川県開成町は、町内を流れる水路を活用した発電設備の導入に着手するため、2012年度当初予算案に調査費として約510万円を計上した。町内 全域が酒匂川の扇状地に位置する開成町は古くから稲作が盛んで、生活や農作業に利用するための水路網が張り巡らされている。こうした特徴を生かし、自然エ ネルギーの利用と開発を狙う。
 このほかにもさまざまな自治体や団体が、小水力発電の導入に向けた動きを見せ始めている。原子力発電所のあり方が問われており、今後の電力源の1つとして期待が集まりそうだ。
(サイトウ イサム 、 加藤 秀行)

転載元
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120520-00000000-sh_mon-bus_all