2012年1月6日金曜日
身近な水流を活用 「小水力発電」、運転開始 愛媛
------小水力発電ニュース------
身近にある水の流れを活用して発電する「小水力発電」は、東京電力福島第一原発事故で注目された自然エネルギーの一つ。愛媛県内でも、新たに松山市中央浄化センターで運転を開始したほか、農業用水を利用した計画も動き出している。
水流で回るモーター音が聞こえる。松山市南江戸4丁目の市中央浄化センター敷地内の一角に、小さな水力発電設備が完成した。浄化した水は、敷地から約1.9メートルの落差がある宮前川に放水される。この落差を利用して、直径約70センチの配管内の羽根車を回して発電する。出力は9.9キロワット。センターが使用する電気全体の1%にも満たないが、一般家庭の10~20世帯分に相当。原油換算では年間約16.4キロリットル、二酸化炭素(CO2)排出量では同約23トンの削減につながるという。
未利用のエネルギーを活用しようと、市が2009年度から計画。昨年末に着工し、今年11月中旬に運転を開始した。市によると、下水道での同様の設備設置は県内で初めてだ。事業費は約3650万円だった。
市は、センターの水力発電設備の見学を受け付けており、「省エネを含めて、環境意識の啓発に役立てていきたい」(下水道施設課)としている。
経団連や西条市が農業活性化を目指して進めている「西条農業革新都市」プロジェクトにも、農業水利施設を利用した小水力発電の導入が盛り込まれている。
つづき
http://www.asahi.com/eco/news/OSK201112250083.html