2012年7月19日木曜日

マイクロ水力で都市発電を実現

・-----日経ビジネス、2012/07/19

------小水力発電ニュース------

水道利用の都市発電を実現した東京発電

  東京発電は、東京電力系の発電事業者で、関東地方を中心に68カ所、計18万キロワットの水力発電の運転・維持管理を実施する。さらに、新規事業として マイクロ発電部門を設置し、自治体の水道設備や農業用水路などを利用し、着実に実績上げている。特に水道事業関連は都市型の水力発電として注目される(資料1)。

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水道の圧力を有効落差に見たてる

水力発電の出力は、流水量と落差に比例する。地理的な高低差がなくとも、それに代わりうる圧力があれば、水力発電と同じ原理が利用できる。その原理を都市部の水道事業に応用した。
 南関東は、高低差が小さいために、ポンプで圧力を加えて水道を流している。この圧力の未利用分を活用して発電する。圧力残渣を落差に見立てるわけだ。と はいっても、圧力を利用した結果、配水に影響が出るのでは本末転倒になる。水道には圧力を調整する箇所がある。この調整機能を発電事業(回転エネルギーに よる負荷)で代替することを同社は考えた。この方式だと、水道事業に影響を及ぼすことなく発電できる。圧力調整箇所の前後を配管でバイバスし、その中でマ イクロ発電機を稼動させる。管内に横軸プロペラ、横軸フランシス水車を設置している・・・

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北関東では高低差を利用

北関東などでは様相が異なる。地理的に高低差があり、また人口密度が小さく消費量は少ない。こうした環境下では、水道の高低差を利用した発電を提案して いる。群馬県高崎市の若田浄水場は、烏川の取水口から導管を通して水を得ている。その貯水層の手前に発電機を設置した。同市の白川浄水場では、群馬用水の 分水工からの導管を通して入ってくる水を利用する。甲府市では、羽黒配水池と圧力を調整する山宮減圧槽との高低差を利用している・・・

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廃止発電所の再開発にも注力

同社のマイクロ水力事業部門は同じ発想の下で、水道事業だけではなく、既存の灌漑設備と未利用の農業用水を利用した発電事業について支援している。大分 県の大野原土地改良区連合、栃木県の那須野ヶ原土地改良区連合、岩手県の照井土地改良区などにおいて設計・建設をサポートしている・・・

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砂防ダムを利用

都市の上下水道を利用したものだけではなく、地域再生、地球温暖化対策、再生可能エネルギー普及などを背景に、小水力発電に取り組む例が全国に広がっている・・・

全文
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20120717/234503/?P=1