・-----日本工営プレスリリース、 2010/10/26
------小水力発電ニュース------
鹿児島県伊佐市と小水力発電事業実施の協定書を締結
(2010年10月26日)
当社は、鹿児島県伊佐市と県立曽木の滝公園の河川を利用した水力発電事業を共同で実施することとを決定し、本日協定書を締結しました。
伊佐市は、曽木の滝公園の市有地を日本工営が使用することを許可し、日本工営は出力約450kWの小水力発電所を建設します。ここで発生した電力は、大半を九州電力(株)に売電するほか、曽木の滝公園内の照明用電力として使われます。売電による収益の一部は伊佐市に還元されるほか、クリーンエネルギーの創出によって年間約1,330トンの二酸化炭素排出(750ヘクタールの森林CO2吸収量に相当)が抑制されることになります。
発電所は、一級河川・川内川の曽木の滝の右岸に現存する旧曽木発電所(注)の取水口施設を使い、そこから約60m下流側の地下10mに設置する水中タービンにより発電するもので、使った水は滝の下流に放水されます。ダムを必要としない流れ込み式発電所であり、地下に設置するほか、河川流量が少ない昼間は発電を一定時間(約8時間)停止するなど、景観を損なうことのないような発電所を計画しています。
平成24年4月運転開始を目標に、日本工営が資金を負担のうえ発電所を建設し、25年に及ぶ長期安定的な発電事業の運転・維持管理を行っていきます。伊佐市は同発電所を曽木の滝と旧曽木発電所遺構などを組み合わせた学習型の観光スポットとしてPRし、地域振興を推進します。
官民連携による今回の事業は、全国に先駆けて実施されるもので、今後の自治体のモデル事業になるものです。
(注)旧曽木発電所は、野口遵(のぐちしたがう)によって明治40年に建設され、日本の電気化学工業振興のシンボルとなるもの。また、日本工営の創業者久保田豊(くぼたゆたか)は、大学の先輩である野口に私淑し、戦前の朝鮮半島の電力発電事業を同氏とともに進めた。