2011年8月13日土曜日

県が小型「水力」施設 来夏にも運用 関電に電気売却/和歌山

-----読売新聞、2011/08/13

------小水力発電ニュース------
農業用水を利用した小水力発電施設
が建設される島ノ瀬ダム=県提供 
県は、みなべ町東神野川の農業用ダム「国営島ノ瀬ダム」に小水力発電施設を建設する。放流を利用した最大出力140キロ・ワットの施設で、電力は関西電力に買い取ってもらい、近隣農家が負担している農業用水のポンプアッ プにかかる電気代に充てる。秋にも着工し、来年夏の供用開始を目指す。農業用水を用いた発電施設は、近畿では新宮市の施設に次いで2例目。(藤本将揮)
小水力発電は、河川や農業、工業用水などの小さな水流を利用した1万キロ・ワット以下の発電の総称。新宮市が、農業用水を用いた282キロ・ワットの発電施設を同市高田に整備し、1999年から運用している。
島ノ瀬ダムは91年、南部川上流に完成。総貯水量は307万立方メートルで、同町や田辺市のウメ、ミカン農家約1500戸が灌漑(かんがい)や消 毒用水として利用している。水は川から5か所のポンプ場に引き上げ、各農家に送っており、年間約2500万円の電気代がかかるという。
 県は、農家の電気代の負担軽減に加え、二酸化炭素削減効果のある自然エネルギーを活用しようと、2010年度から事業を開始。13年度までの3か 年で事業費計1億4000万円をかけて完成させる。農家支援を目的とした農林水産省の補助事業で、費用は国が2分の1、残りを県、田辺市、みなべ町などが 負担する。
 今月中に建設業者を選定し、秋以降に着工。ダムの放流口に発電施設を設け、落差28メートルの水流を利用して発電する。年間発電量は75万キロ・ワット時で、一般家庭180世帯分の消費電力をまかなえるという。


つづき
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/wakayama/news/20110812-OYT8T01061.htm