2011年8月17日水曜日

【社説】【小水力発電】本県の地の利生かそう(高知新聞)

-----高知新聞、2011/08/14

------小水力発電ニュース------
中学校の裏に設置されている小水力発電【高知県梼原町】
  福島第1原発の事故は、国民のエネルギーへの見方を根本的に変えた。
  安全で持続可能な自然エネルギーが注目される中、急速に関心が高まっているのが川の流れなどを利用する「小水力発電」だ。
  規模は小さいものの、風力などに比べ低コストで、より安定的に発電できるというメリットがある。本県の地の利を生かそうと、小水力発電の推進に向けた動きも活発になっている。
  「エネルギーの地産地消」を実現していく上で、小水力発電は重要な選択肢となり得る。地元の理解を得るためにも認知度を高めていきたい。
  小水力発電は水量や落差を生かして発電させるシステムだ。二酸化炭素を出さない環境に優しい発電方法として注目されている。
  既に全国で約500カ所あるが、環境省は、国内の河川で1400万?、農業用水路で30万?の潜在能力があると予測する。森林比率や年間降雨量 が全国でも突出する本県は、有利な条件に恵まれているといえよう。地域に根差した分散型発電の手段として導入への議論を加速させたい。
小水力発電をめぐっては、2005年に全国的な利用推進協議会が誕生している。本県にはことし3月、研究者やNPO関係者らによる全国10カ所目の協議会が発足するなど推進への機運が高まっている。
  普及には市町村との連携が欠かせないのは言うまでもない。協議会の呼び掛けに、南国市や須崎市など7市町が会員として相次いで加入するなど手応えも上々だ。自治体が増えることで県民レベルでの関心の高まりも期待できよう。

つづき
http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=278485&nwIW=1&nwVt=knd