------小水力発電ニュース------
今月下旬 岐阜の先進地視察
福島第一原発の事故による電力不足をきっかけに、金沢市は、市内に数多く流れる用水を利用した小規模な水力発電の開発に本腰を入れ始めた。農業用 水で電力の地産地消を目指す岐阜県郡上市石徹白(いとしろ)地区を今月下旬に視察するほか、小水力発電に積極的な富山県を訪ねる計画もある。市担当者は 「自然環境を壊さず、既存の水流を生かした発電につなげたい」と力を込める。(押川恵理子、田嶋豊、永井響太)
金沢市が検討しているのは水力発電の中でも出力が百キロワット以下の小規模な「マイクロ水力発電」。藩政時代から作られた市内を網の目のように流れる用水が五十五あり、これを発電に利用する。ダムのようにせき止めず、流れを生かして発電することができる。
百キロワットでは二十世帯ほどの家庭電力しかまかなえないが、市内の用水の総延長は約百五十キロあり、設置数を増やせば可能性は広がる。
市は発電に適した用水の調査に乗り出している。水利権や景観、騒音といった課題をクリアしなければならないが、戦前には市街地を流れる鞍月用水で、大規模な製紙工場が水力を動力源にしていた実績がある。
導入費用は発電能力が出力二十キロワットの水車一台で二千万~四千万円、八百ワットの水車は三百万~五百万円。安くはないが、市は「投資的効果は電力の採算性だけでなく、市民への啓発効果もある」と意義を強調。民間事業へ広げる可能性も探る。
金沢市は視察などを踏まえた研究結果を九月に、市地球温暖化対策推進協議会で報告するほか、産官学で八月に設立した再生可能エネルギー導入等研究会で議論を深めていく。
つづき
http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2011081102000146.html
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