2011年12月7日水曜日

平松式水力発電機、開発の動き 滋賀

-----滋賀報知新聞、2011/11/24

------小水力発電ニュース------
農業用水路に設置された水車(高島市今津町)

=高島市の市民グループが平松氏や京大に協力要請へ=

◇高島市
草津市の平松敬司氏は発電機を回す際に生じる磁石の抵抗を大幅に軽減させる“平松式発電機”を発明したが、水車の発電機開発に取り組んでいる高島市の市民グループがこれに着目し、特許を持つ平松氏や同氏発案を解析で裏づけた京都大学などに、水力発電機の技術協力を近く要請する予定だ。合意が得られれば来年にも、わずかな水力で発電できる小型水力発電機の開発が動き出しそうだ。【石川政実】

小型の発電機として一般に知られているのが、自転車の照明用発電機。図の発電機のように、N極とS極が交互に配された永久磁石を回転することで、鉄片が磁化され、コイルに起電力が生れる仕組みになっている。しかし永久磁石の磁力を強力にすると、磁石が鉄片を吸着しようとする大きな引力が働くことになる。この引力が回転軸に及ぼす力を“コギングトルク”(一種の抵抗力)という。
このため平松氏は、図のように複数の発電機を同一の回転軸に連結し、鉄片の位置をずらして、“コギングトルク”を減少させる発電機を考え出した。そこで平松氏は昨秋、京都大学の中村紘准教授に解析を依頼。同准教授がコンピューターで解析したところ、発電機を八台並べると磁力の抵抗が大きく減少することが分かり、茨城県つくば市で今年五月に開かれた春季低温工学・超電導学会に発表した。これを契機に、平松氏の発明は、風力発電や小型水力発電、自動車、自転車などに実用化できるのではと、脚光を浴びている。

つづき
http://www.shigahochi.co.jp/info.php?type=article&id=A0008958