2011年12月8日木曜日

マイクロ水力発電、スキー場の環境対策 カナダ

-----ナショナルジオグラフィーニュース、2011/12/07


------小水力発電ニュース------
   リフトに照明、降雪機やゲレンデ整備車など、スキーリゾートの運営では大量のエネルギーを消費する。燃料費が高騰し、気候変動への懸念が高まるなど、ウィンタースポーツを取り巻く環境が厳しさを増す中、各国のスキー場ではエネルギー消費削減や自然エネルギー活用に取り組んでいる。

   カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州のスキーリゾート、ウィスラー・ブラッコムは、独創的な環境対策を導入。現地の天然資源の水を利用して自家発電を行っている。

   下を流れるフィッツシモンズ川のパワーを利用しているのは、スキー場の中心部を走るピーク・トゥ・ピーク・ゴンドラ(PEAK 2 PEAK Gondola)。「フィッツシモンズ・マイクロ水力再生可能エネルギー・プロジェクト」の一環だ。山から落下する水流でタービンを回し、年間約32ギガワット時の電力を発電している。ウィスラー・ブラッコムの公称年間エネルギー消費量に等しい。

   環境団体「スキー場市民連合(SACC:Ski Area Citizens Coalition)」と「ロッキー・マウンテン・ワイルド(Rocky Mountain Wild)」に所属するウォーレン・ライダー氏は、「再生可能エネルギーへの取り組みは集客効果が期待できる」と話す。「各リゾートにはさまざまな特徴がある。意識が高いスキーヤーやスノーボーダーには、環境責任も重要なアピールポイントになる」。

Photograph by Taylor S. Kennedy, National Geographic

掲載元
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2011120701&expand#title