------小水力発電ニュース------
小水力発電所の内部。 手前の部分から右奥の 水車に水を送り、 左奥の発電機を動かす =下北山村上池原 |
原発事故を機に改めて見直されている再生可能エネルギーだが、県内の状況は普及にはほど遠い。数少ない導入例のひとつ、下北山村の村営小水力発電所を訪ねた。
奈良市から車で約3時間。下北山村は、和歌山県の飛び地に接する人口約1千人の村だ。
北山川を数キロにわたってせき止めた電源開発池原発電所(最大出力35万キロワット)の貯水池の向こう側に、宿泊施設やバンガローの立ち並ぶ芝生地が広がっていた。村営の「スポーツ公園」だ。目指す小水力発電所は公園の電力を賄っているという。
村産業建設課の後呂(うしろ)智さんの案内で向かった発電所は、北山川の支流のそのまた支流の小又(こまた)川沿いにある。看板がなければ公民館と間違えそうな建物だ。
水は約1キロ上流の砂防堰堤(えんてい)から引き込み、落差約100メートルの水の勢いで建物地下の水車を回して発電している。水車は直径1メートルほ どで数十枚のおわん形の羽根がつき、1分間に450回転する。最大出力98キロワットで、年間発電量は約60万キロワット時。170世帯分の消費量にあた る。
123人が泊まれる宿泊研修施設、シャワーやエアコンを備えた22棟のバンガロー(定員160人)、テニス場など、温泉施設以外の電気をすべて賄うほか、余った3割を関西電力に売電しているという。
■93年完成「元取れている」
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つづき
http://mytown.asahi.com/areanews/nara/OSK201106030116.html